シリーズE|経営者のための決算書の読み方 #7
キャッシュフロー計算書(C/F)は、一定期間の現金の増減を「営業活動・投資活動・財務活動」の3つに分けて示す書類です。
損益計算書では見えない「現金の実際の動き」を把握するために使います。この記事では、3つの区分の読み方を整理します。
3つの区分の意味
営業活動キャッシュフロー——最重要指標
3つの中で最も重要なのが「営業活動キャッシュフロー」です。本業の事業活動で現金を生み出しているかどうかを示します。
損益計算書で営業利益がプラスでも、売掛金の増加や在庫の積み増しにより、営業活動CFがマイナスになることがあります。これが黒字倒産につながるリスクです。
営業活動CFが継続的にプラスであることが、財務的に健全な会社の基本条件です。
投資活動キャッシュフロー——成長への投資を示す
設備投資・システム投資・子会社への投資など、将来のために使った現金が示されます。通常はマイナスになります。
マイナスが大きいことは必ずしも悪いことではなく、成長のための投資が積極的に行われていることを示す場合もあります。「何に投資しているか」の内容が重要です。
財務活動キャッシュフロー——資金調達と返済を示す
銀行借入・返済・増資・配当支払いなどによる現金の増減を示します。
借入でプラスになり、返済でマイナスになります。財務活動CFが継続的に大きくプラスの場合、借入依存が高まっている可能性があります。
3つを合わせて読む
理想的なパターンは「営業CF:プラス、投資CF:マイナス、財務CF:マイナス(返済)」です。本業で稼いで、それを成長投資に使い、借入を返済しているという健全な状態を示します。
「営業CF:マイナス、財務CF:プラス(借入)」という状態が続く場合、本業で稼げておらず借入で穴埋めしている状況を示し、注意が必要です。
まとめ
キャッシュフロー計算書は営業・投資・財務の3区分で現金の動きを示します。最重要指標は「営業活動キャッシュフロー」で、本業でお金を生み出しているかどうかの確認が基本です。
損益計算書と合わせて確認することで、会社の実態がより正確に把握できます。
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