シリーズE|経営者のための決算書の読み方 #1

「決算書は税理士に任せているから自分は読めなくていい」——そう考えている経営者は少なくありません。しかし、会社を経営する上で、決算書を読めることは経営者自身にとって重要なスキルです。

この記事では、なぜ経営者が決算書を読む必要があるのかを整理します。

税理士に任せていれば十分ではないか

税理士の役割は、正確な税務申告を行うことです。決算書の作成・税金の計算・申告書の提出はプロに任せることが合理的です。

しかし、決算書の「読み方」と「使い方」は別の話です。税理士は会社の数字を正確に記録・申告しますが、その数字をもとに経営判断を下すのは経営者の役割です。数字が読めない経営者は、会社の状態を把握できないまま判断を下していることになります。

決算書を読めないと何が困るか

① 会社の「現在地」がわからない

売上が上がっていても、会社が健全かどうかは決算書を見なければわかりません。利益が出ていても現金が足りないケース(黒字倒産)、売上は増えても借入が膨らんでいるケースなど、表面の数字だけでは見えない問題が決算書には現れます。

② 融資・投資の判断ができない

銀行融資を申請するとき、投資家と交渉するとき、決算書の内容を自分で説明できない経営者は信頼を得にくくなります。金融機関は決算書を見て融資判断をするため、経営者自身がその内容を理解していることが前提とされます。

③ 税理士との会話が一方通行になる

決算書を読めないと、税理士からの報告を「そうですか」と受け取るだけになります。「なぜこの数字になっているのか」「来期に向けて何を改善すべきか」という対話ができません。税理士を使いこなすためにも、基本的な読解力が必要です。

どの程度読めれば十分か

決算書を「完全に理解する」必要はありません。経営者に必要なのは、次の3点の把握です。

会社が利益を出しているか(損益計算書)

財産と借金のバランスはどうか(貸借対照表)

手元の現金は増えているか減っているか(キャッシュフロー計算書)

この3点を自分で確認できるレベルが、経営者にとって最低限の目標です。次回以降の記事では、それぞれの読み方を順番に解説します。

まとめ

決算書を読むことは税理士の仕事ではなく、経営者自身の判断力を高めるためのスキルです。

「現在地の把握」「融資・投資の判断」「税理士との対話」——これらすべてが、決算書を読めることで改善されます。

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