シリーズF|社長が知っておくべき契約書の基礎知識 #5

契約書の中でも特にリスクに直結するのが、損害賠償と瑕疵担保(かし たんぽ)に関する条項です。

「難しそうで読んでいない」という経営者も多いですが、この記事でポイントを整理します。

損害賠償条項とは

契約違反や不法行為によって相手に損害を与えた場合の賠償責任を定める条項です。中小企業の契約書でよく問題になるのは、以下の2点です。

賠償の上限額(キャップ)が設定されているかどうか

「間接損害」「逸失利益」が含まれるかどうか

賠償上限の設定がない契約書は、問題が起きたときに予測不能な金額を請求される可能性があります。「損害賠償は当該業務の報酬額を上限とする」などの上限条項を入れることが一般的です。

瑕疵担保責任(契約不適合責任)とは

成果物や納品物に欠陥(瑕疵)があった場合に、受注側が負う責任です。2020年の民法改正で「契約不適合責任」という名称に変更されましたが、内容は実質的に同じです。

確認すべきポイントは以下の3点です。

責任の発生要件(どんな欠陥が対象か)

責任期間(成果物の引き渡しから何か月以内に申告が必要か)

責任の内容(修補・代替品提供・報酬減額・損害賠償のどれか)

発注側として確認すべき点

受注側の立場で契約書を結ぶ場合

相手が大企業の場合、発注側に有利な条件になっていることが多いです。損害賠償の上限がない・責任期間が長い・間接損害が含まれる——こうした条件は修正交渉の余地があります。

発注側として契約書を作る場合

受注側への責任を厳しくしすぎると、外注先が受注を断ったり、リスク見合いで単価を上げざるを得ないケースもあります。合理的な範囲で定めることが長期的な関係維持につながります。

まとめ

損害賠償条項は賠償上限の有無を、瑕疵担保条項は責任期間と内容を確認することが基本です。

難解に感じる場合は、契約書の作成・チェックを弁護士に依頼することも選択肢の一つです。

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