シリーズI|外注・業務委託で失敗しないために #5
2024年11月1日、「フリーランス・事業者間取引適正化等法」(通称:フリーランス保護新法)が施行されました。フリーランスへ業務を発注する事業者に新たな義務が課されています。
この記事では、発注側(中小企業・事業者)が守るべき主な義務を整理します。
この法律の対象
この法律の対象となる「フリーランス」とは、従業員を雇用しない個人または一人法人(一人社長)です。
発注側は、従業員を使用するすべての事業者(法人・個人事業主を問わず)が対象になります。資本金の大小にかかわらず適用される点が、従来の下請法と異なる特徴です。
発注側の主な義務
① 取引条件の書面明示(全発注者に義務)
フリーランスへ業務を委託した場合、直ちに以下の項目を書面またはメール等で明示しなければなりません。
業務の内容
報酬の額
支払期日
業務委託をした日・業務完了予定日
その他、政令で定める事項
② 60日以内の報酬支払い(全発注者に義務)
フリーランスから成果物を受け取った日から60日以内に報酬を支払わなければなりません。支払期日を明示した上で、その期日内に支払う義務があります。
③ 禁止行為(1か月以上の業務委託の場合)
1か月以上継続して業務委託する場合、以下の行為が禁止されます。
正当な理由のない報酬の減額
正当な理由のない成果物の受領拒否
有償での物品・サービスの購入強制
フリーランスに不利益となる取引条件の変更
④ 解除の予告(1か月以上の業務委託の場合)
契約を中途解除または更新しない場合、原則として30日前までにフリーランスに予告しなければなりません。
違反した場合のリスク
違反が発覚した場合、公正取引委員会・中小企業庁・厚生労働省から勧告・命令が出る可能性があります。命令違反には50万円以下の罰金が科される場合があります。
まとめ
フリーランス保護新法により、発注側には取引条件の明示・60日以内の報酬支払いが全面的に義務付けられ、1か月以上の契約では報酬減額禁止・解除予告などの義務も加わりました。
フリーランスへ発注している全事業者が対象です。現在の取引慣行を確認し、必要な見直しを行いましょう。
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フリーランス保護新法への対応を含む外注管理体制の整備をサポートします。

