シリーズI|外注・業務委託で失敗しないために #3
業務委託・フリーランス契約において、発注側が報酬から「システム利用料」「研修費」「ツール費」などを差し引くという慣行が一部で見られます。これは適法なのでしょうか。
この記事では、報酬からの控除が許されるケースと、問題になるケースを整理します。
原則:報酬の一方的な減額は禁止
フリーランス保護新法(2024年11月施行)では、発注側がフリーランスに対して1か月以上の業務委託をした場合、以下の行為を禁止しています。
正当な理由なく報酬を減額すること
発注側が指定する物品・役務(サービス)を購入させること
「システム利用料」「研修費」を報酬から差し引くことは、この「報酬の減額」「役務の購入強制」に当たる可能性があります。
許されるケースと問題になるケース
判断のポイント
適法かどうかの判断には、以下の視点が重要です。
事前に契約書や条件提示で明示されているか
業務遂行に本当に必要なものか
金額が市場相場として合理的か
受注者が断れる選択肢があるか
発注側としての対応
システムやツールの費用を受注者に負担させる場合は、契約前に明示し、合意を得た上で契約書に記載することが必要です。合意なき控除はリスクがあります。
2024年11月以降は、フリーランス保護新法の観点からも、発注側の義務が強化されています。
まとめ
報酬からの「システム利用料」「研修費」の控除は、事前合意がなければ法的問題が生じる可能性があります。発注側は、コスト負担を求める場合は事前に契約書で明示することが必要です。
「おかしいと感じたら確認する」ことが、発注側・受注側双方にとって重要です。
バックオフィス統括室について
外注・業務委託の契約整備・コンプライアンス対応をサポートします。

