「この支払いは経費として認められるのか」という疑問は、経営者・担当者を問わず頻繁に生じます。経費の範囲を正確に把握していないと、本来計上できる費用を見落としたり、逆に計上すべきでないものを経費にしたりするリスクがあります。
この記事では、よくある「これって経費になる?」という疑問を、判断の基準と勘定科目を合わせて整理します。
経費として認められる基本的な条件
税務上、経費(損金)として認められるためには、「事業に関連する支出であること」が基本条件です。
プライベートと事業の両方に関わる支出(いわゆる「家事按分」が必要なもの)は、事業に使用した割合のみが経費として認められます。
よくある疑問と判断の考え方
① 取引先との会食費——経費になる?
取引先との会食は、原則として「交際費」として経費計上できます。ただし、法人の場合、交際費は一定の損金算入制限があります(中小企業の場合、年間800万円以下は全額損金算入可能)。
参加者、目的、金額を記録しておくことが重要です。領収書に「誰と・何のために」をメモしておく習慣が、後の税務調査でのトラブル防止につながります。
② 自宅兼事務所の家賃——経費になる?
自宅を事務所として使用している場合、使用面積の割合に応じて家賃の一部を「地代家賃」として経費計上できます(家事按分)。
個人事業主の場合は比較的認められやすいですが、合理的な計算根拠を用意しておくことが必要です。法人の場合はより厳密な対応が求められます。
③ スマホ・パソコン代——経費になる?
仕事で使用するスマートフォンやパソコンは経費計上できます。プライベートでも使っている場合は使用割合で按分します。
取得価額が10万円未満のものは「消耗品費」として一括費用処理、10万円以上は「工具器具備品」などに計上して減価償却します。
④ 書籍・セミナー代——経費になる?
事業に関連する学習のための書籍代や研修・セミナー参加費は、「新聞図書費」や「研修費」として経費計上できます。業務に直接関係することが説明できるものが対象です。
⑤ 慶弔費(お祝い・香典)——経費になる?
取引先への慶弔費は「交際費」として処理するのが一般的です。社員への慶弔費は「福利厚生費」になります。個人的な関係への支出は原則として経費になりません。
経費計上で注意すること
- 領収書・レシートは必ず保管する(原則7年間)
- 支払いの目的・相手先をメモする習慣をつける
- プライベートと事業が混在する場合は按分の根拠を記録する
- 判断に迷うものは税理士に確認する
まとめ
経費として認められるかどうかは、「事業目的の支出かどうか」が基本的な判断基準です。
記録を残すこと・目的を明確にすることが、経費計上の正確性を高めます。判断に迷うものは必ず専門家に確認することをお勧めします。
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